希望の仕込み。

サンタクロースは衣装をクリーニングに出したかもしれない。
もしかしたらヒゲも剃ってさっぱりしちゃったかもしれない。トナカイはご褒美のエサを食べているかもしれない。トナカイって何を食べるんだろうか?
そんなこと思いながらツリーをしまいました。
クリスマスに向けてライ麦酵母を育てたのですが、パン酵母は元気に育ったものの乳酸菌はあまり育ちませんでした。サンタクロースに強い乳酸菌を頼めばよかった。

さて年末はドイツから日本へ戻って味噌の仕込み。
数日後に届く米麹を待っています。生の麹。これまで乾燥の麹を使っていたのでどんなものかと楽しみにしています。パンでいえばドライイーストを天然酵母にするようなものかな?
こちらもまた気長な自然児でいっぱしになるのは夏も過ぎるころ。こんな時代だもの、ゆっくりじっくりもまた術。逢瀬は月イチ。香りや色が変わっているのを見ると嬉しくなります。カビっぽいものを見つけると猛然と戦います。
大豆のランクアップもしてさらなる手前味噌の向上を目指します。そして天下一品の豚汁を作りたいです。

それではみなさま良いお年をお迎えください。
いっそうの発酵と熟成が訪れますように。
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# by r_dew_1 | 2008-12-26 11:27 | A4  

自然児。

「そうだった、発酵中だった。」
いそいそとボウルをのぞく。
「あれっ、まだじゃん。もうずいぶん経ってるよ。」
『だって寒いもん。』
「そうだよね〜、もう12月。じゃあもうすこし頑張ってね。」
『えー、冷たい。』
「冬は冬。この寒さのなかで君は君なりのやり方で自分を見つけるのだよ。」
『ちぇっ。』

最近の発酵スタイルは厳しさです。


「しまった、もうストックパンがないんだ。」
ボウルをのぞく。
『まだに決まってるじゃん。』
「あっ、生意気。」
『だって寒いもん。』
「いいよ別に。かわりにシフォンケーキ焼いちゃうから。一時間もしたらふっかふっかのができちゃうんだから。」
『こっちだっていいよ別に。あーぁそうやってぶくぶく太るんだよね、人間って。』
「くーっ、生意気二乗。」

最近の発酵パン種は強かな反抗期です。


「もういいみたいだね。」
『うん、OK。』
「お昼に焼くはずが夕方になるね。」
『それもいいじゃん、まぁ期待して。』
「おっ、自信だねぇ。」
『あのさぁ〜。』
「うん?」
『シフォンケーキ、美味しかった?』
「ば〜か、焼かなかったよ。」

最近のパン種は生意気可愛いです。
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# by r_dew_1 | 2008-12-12 12:39 | A4  

湯たんぽ登場。

酵母とパンの発酵のための湯たんぽです。
さすがに20℃以下になるとのろま酵母となってしまいます。

一次発酵は一晩かけてゆっくりでいいのだけれど、二次発酵はすこし温度が欲しいくらい寒くなりました。湯たんぽはパンにはいいね、フタを開けておけば湿度も補えるし、あたたかさがやわらかいし。だけど冷めちゃうところが難点。パンと向き合ってるんだか、温度計と向き合ってるんだか解らなくなってしまいます。

自然頼りのパンづくりは夏と冬では違ってきます。
夏は酵母のやんちゃな発酵に追っかけられて、走りはじめたら手綱が忙しい。
冬は夏のように温度の力を借りてたくさん走らないから、走らせ方を考えます。

食べる分だけのパンづくりは距離を走らなくてもいいわけだし、のろま酵母は思慮深くて味のあるいいやつです。
パワーのガスオーブンからじっくりの電気オーブンにしてみようかなぁ。とか、
安定していて使いやすい市販の天然酵母はしばらくはお休みして、野生酵母育てに重点おこうかなぁ。とか、
だけど育てたいライ麦酵母は手間のわりに微妙点から抜け出せないんだよなぁ。とか、
結局は、甘くてやわらかふわふわのパンがいいっていわれちゃうんだよなぁ。とか、
それでも酵母と乳酸菌が仲良く歌ってるパン種をつくりたいんだよねー。とか、
ライ麦の地味さは確かにエンタメ性に欠けるなぁ。とか、
なんだかトキメキがない、倦怠期っぽい。とか。

とかとかで、頭と腰が凍結。
まずは自分の頭と腰を湯たんぽであたためたほうがいいようです。
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# by r_dew_1 | 2008-11-13 11:40 | A4  

パン語脳。

ほとんどはリーンなパンしか作らないのですが、たまにはクルミやドライフルーツを練り込んだパンも作ります。

リーンなパンは私訳では白いご飯と訳します。
具や他の味を入れたパンは炊き込みご飯と訳します。
たぶん、間違っているので胸を張って言わない方がいいです。


あれ、また作ってよ。
クルミとか入ったヤツ。
ノア・レザン?
そのナントカ。

なーんかもひとつ違うかんじ。
ノア・レザン・フィグだったんじゃないの?
そのナントカフグかも。

うーん、パン生地が違うかんじ。
セーグルだったんじゃない?セーグル・オ・ノア・レザン・フィグ。
そのグーグル・ホ・アンディ・フグかなぁ。

ちょっと違う。
じゃぁ、セーグルなしのカンパーニュ・オ・ノア・レザン・フィグ。それともルヴァンが違ったかな。
そのそれヴァンかも。


炊き込みご飯はややこしい。
雑穀米で、鶏、しめじ、にんじん、ごぼう、たけのこ入りを昆布だしで、油揚げ忘れずにね、最後に針しょうがをまぶすとさっぱりだよ。くらい難しい。
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# by r_dew_1 | 2008-10-26 12:52 | A4  

日本スタイル。

自分で焼いたフランスパンでどうしてもやりたかったのがチーズフォンデュです。
涼しくなったら、と決めていました。

集合時間逆算で前日から生地を捏ね、
遅れると連絡あれば冷蔵庫で発酵を遅らせ、
飲むワインとフォンデュに使うワインに悩み、
辛口がいいのか甘口がいいのかわかんなくなり、
数種のチーズをそろえてみたもののその配合に戸惑い、
エメンタールをエタンメールと思い込み、
深焼きがいいのか浅焼きがいいのかオーブンの前で思案し、
焼き上がったら焼き上がったで相変わらずの不細工クープに愕然とし、
切っちゃえばわかんないしぃ、と隠滅し、
そんなことしていたら、ピンポ〜ン!の訪問音にびっくりしました。

とろーり、チーズにくぐらせて。
「おいしー!」
どうよ、私のフランスパン!
「ジャガイモ、合うねー。」
それかよ。

あとはもう日本の鍋物と変わりないスッチャカぶり。
熱っ。
「フーフーは常識でしょ。」
焦げるぅ、火、弱くして。
「これ以上無理。」
煮詰まるぅ、ワイン入れて。
「あっ、そっち飲むほう。」
薄っ、チーズ足そう。
「何のチーズ足す?トロリ系?コク系?」
「とりあえず早くー。」
焦げた。
「意外におこげのところがおいしい。」
のり巻き入れるなー。
「意外に合う。」
ほら、いい具合になったよ。
「おなかいっぱい。」
ふ〜。
「チーズフォンデュって忙しいね。」
「ここはスイスじゃないしね。」

パンとチーズとワイン、脇役はカンペキだったはずですが...。
でも、外で食べるよりずっとおいしかった。
もっとチーズの性質がわかればいいのだなぁ。今年の冬は寒いといいです。




 
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# by r_dew_1 | 2008-10-07 11:48 | A4  

時事ケーキ。

大切なことは入れてから回すことです、決して回してから入れてはいけません。
材料が飛び散ってひどいことになります。
連続して回す時間は守りましょう。
モーターが持ちこたえられずに壊れてしまいます。

でもこれが存在しなければ、ケーキなど作りたくないと思います。
ハンドミキサーはあっというまに空気を取り込んで卵白をメレンゲにし、生クリームをホイップクリームにします。


「リーマンが破産なんだよ。」
「えー、サラリーマンまでが。」
バカみたいな会話から金融の迷走。

ふ〜ん。
お金をかき回すミキサーがこわれちゃったんだ。
やっぱ、電動ミキサーになってからバブルが発生しやすくなったんだね。

「でも、そんなことやってて儲かったの?」

つまり、ボールの縁や回す金具に付いた部分が儲けってことか。
意外においしいよね、くっついたところを指ですくって舐めるのって。
でもさぁ、いい気になってホイップしすぎると、分離しちゃうんだよ。
そうなるともうダメ、どんなに力づくでやっても二度とふんわりしないの。
サラサラ流れちゃってくっつかない。

泡立て器だとね、疲れるけどきめ細かでなめらかで泡持ちもいいんだよ。
でもそういう時代じゃないんだね。


なんのこっちゃわからないけど、まわりまわって小麦粉が安くなるといいです。
秋になってるようなのでシフォンケーキを作ってみました。
もちろん電動ミキサーで。





 
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# by r_dew_1 | 2008-09-16 17:09 | A4  

オーブンは夏の季語じゃない。

真夏のオーブンのいいところといえば、予熱温度に達するまでが早いことです。
そのへんは評価したいのですが、熱いものは暑いのでパンづくりは夏の減速中です。

そのかわりに「ゼラチン固め」に凝っています。
アイスコーヒーとかコンソメとかは普通ですが、
バナナシェイク、フレッシュトマトジュース、ビシソワーズ、
何でもやたらめったらにゼラチンで固めます。
流行っているらしいので地層のようなグラススイーツもトライしましたが、
冷却時間も手間もかかるので買った方がいいです。
揚げ句に玉葱のみそ汁まで固めてみましたが、固めないほうがいいようです。

ブルブル、プルプル、フルフル、ジェルジェル、など
意外に奥が深いもので、あなどれません。
でも、早く食べなければいけません。
ゼラチンは細菌培養の培地としても使われているそうなので気をつけましょう。

オリンピックレスリングも美しい固め技で金メダルを狙って欲しいものです。
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# by r_dew_1 | 2008-08-13 12:12 | A4  

リベンジ、また負け。でも進歩。

苦手なベーグルをつくります。

できあがると、どうしてもよくあるソフトベーグルになってしまうのです。
目指すは、食べながらにして顎トレになっちゃうような攻撃的なハードベーグル。
でも、イーストは使いたくない。

水分の少ない生地をしっかり捏ねるのはそうとう過酷な作業なのですが、
頑張ります。
ミキサーがないのでいつも手捏ね。
でもここはスキンシップの時間としてとても大切に思います。
ふざけて戯れて、多少乱暴でもいい時間。

特徴的なのは茹でることです。
発酵を急停止させるのだそうです。
火あぶりの前に釜ゆでなんて....、合掌せずにはいられません。

ベーグルは改めてアメリカ的だと思います。
粉の風味をゆっくり引き出して空間の繊細なパンというより、
パワーで鍛えられたタフで現実的なパンというかんじがします。

つべこべ言わない合理的なイーストの即効発酵がやっぱ向くのかなぁ。
でも前回よりは0.7bagelくらいは進歩できた。

....ような気がする。





   
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# by r_dew_1 | 2008-07-31 12:50 | A4  

大器晩成。

餃子ばかりがてんこ盛りに出来ても有り難みに欠けるので、
失敗生地の半分だけを皮に変身させました。
成形は私の痛点です。
当然餃子の皮であっても三角とかひし形とか花形とかになっちゃうわけですが、
茹でてしまえばプリモチのおいしい水餃子でした。

もう半分の生地。
おいしかったので明日も餃子、と思っていたところ、
ん?
大きくなってる。
...気のせいかな?

翌日の朝にははっきり大きくなっていました。
あわててフォッカチオに再修正。

弱小酵母に残されていたものは、不屈のプライドだったのかもしれません。

おいしいパンはゆっくり発酵が原則でした。
二日間経って出来たフォッカチオは真実味が添加されているような気がしました。

だからお風呂は真実のカビになる前にキチンと掃除をしよう、と思いました。





   
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# by r_dew_1 | 2008-07-24 13:19 | A4  

元は小麦粉。

慣れたころに事故というのは起こります。
災いを福に転じさせる気合いがエコです。

某ファミレスのフォッカチオというのはおいしいですね。
しかも安くてびっくりです。
作ってみよ。

想像的見解では、相当コネコネネルネルタイプと思ったので、
そういう生地をつくる時は二の腕エクササイズのチャンスです。
ポーニョポニョポニョ三頭筋〜。流行の鼻歌も高らかに15分位、
これで筋肉意識もバッチリです。

しかし.....
ポニョ。
生地が微動だに膨らみません。 
どうやら酵母の量が少くなすぎたみたいです。
痛恨のポニョミス。

しかし.....
ピカチュー!!
涼しくなったら、ひき肉とキャベツを買いに行こう。

フォッカチオが餃子の皮に変わったところで、熱帯夜には変わりあるまい。





  
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# by r_dew_1 | 2008-07-22 12:51 | A4  

発酵膨張?

あっ、開いてる。

そういうことはあるわけで、気をつけよう。
ビン、ペットボトルの引っかかりを確認。

また開いてる。
開閉頻度が多い昨今、人為的ミスだろうと注意勧告。

えー、またぁ。
やっぱり酵母たちがグレムリンになっちゃって、冷蔵庫ごと発酵が進んでるんじゃないかと。
密室でやりたい放題してて、「ちょっと寒いから、そこのドア開けて。」なんてやってるんじゃないかと。
おとなしく熟成してたぬか床乳酸菌もそそのかされちゃって、アロハシャツなんか欲しくなっちゃってるんじゃないかと。
ほかの雑菌も呼び込んで、パーティーしようと思ってるんじゃないかと。

気がつくと冷蔵庫の扉が開いている、という夏の怪。

風紀委員は負けない!

執拗な執念でつきとめました。
パンでパンパンの冷凍室をパーンと勢い良く閉めるので、冷蔵室がいきおいあまって開いてしまうのです。

私が悪うございました。





   
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# by r_dew_1 | 2008-07-20 12:33 | A4  

グレムリンになっちゃダメ。

ゆっくりと冷蔵庫で低温待機させている元種は、
休眠中とはいえ培養が進んで家族を増やし続けています。
棲むところが手狭になって元気ないなぁ。と思ったら小麦粉を与えていきます。
元種のかけつぎです。

ここのところ暑くなりました。もう、夏です。
冷やしたぬきとか、とろろそばとか、そうめんが美味しいです。
ということは、パンの消費が減速。
いつの間にか冷凍庫には出待ちのストックパンでびっしりになっています。

だからといって元種を放っておいたら、集団心中してしまいます。
小麦粉を与え続けて巨大化していくのが恐ろしいです。

小麦粉の購入は値上がりに悩み、止められない元種は増産、なのにパン消費は落ち込んでいるというスパイラル。
で、真夏の凍結冬眠策。元種は冷凍庫で仮死してもらうことにしました。

グレムリンにはならないでね。

まず、ストックパンの懸命消費から...。
パンじごく!
培養は計画的に。





   
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# by r_dew_1 | 2008-07-18 12:52 | A4  

よい麦秋でありますように。

レーズン酵母の元種が完成してから
ここのところはそればっかりでパンをつくっています。
思っていたより強い発酵力なので驚きました。
米麹系の酵母にも飽きていたので新鮮な感じがします。

元種は大規模賃貸マンションですから、
そこから一世帯づつ一軒家に引っ越しさせて独立、
それがめでたくパンになるのです。

与える粉の種類や材料で
フランス様式やイギリス建築やドイツ風や日本家屋になります。
アメリカは苦手、納得ベーグルはできたためしがありません。

粉の世界も深そうなのですが、
今は高くなってきたのでそんなに種類をストックしていません。
パンをつくるようになってからは小麦粉を大量に消費するので
大切にするようになりました。
それまでは、天ぷらの衣などたくさん余らせてためらいもなく捨ててました。

反省しますから、バチが当たりませんように。





   
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# by r_dew_1 | 2008-07-16 12:58 | A4  

ポジティブシンキング。

パンづくりの行程にはパンチという作業があります。
捏ねたパン生地が大きくふっくらと発酵したのに、
ぺちゃんこに潰してしまう作業です。

せっせせっせと酵母たちが炭酸ガスを吐き出し、重い生地を押し上げて空間づくりをしてせっかくここまで大きくしたのに...。

先人たちが試行錯誤を重ねて確立してきた行程ですから
それが良いパンのできあがりに最善なのでしょう。
いろいろ深そうな理論はありますが、
私流には、酵母たちにとって初発酵なので、練習・シュミレーション期間と解釈しています。そう考えるとおおらかな発酵です。

実際、そうされてもムクムクと立ち上がり、再び発酵します。
今度は生地とのなじみも強度もしなやかさもより賢くなっていて、
慎重ささえうかがえます。
私は私でその健気さに答えるべく、時間や温度をコントロールして
労働環境を整えます。

藁の家より、木の家。木の家よりレンガの家。
不幸にめげずに立ち向かいながら、習得していくのですね。




 
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# by r_dew_1 | 2008-07-15 12:36 | A4  

ご飯を炊くようにパンを焼く。

最近は楽にパンが焼けるようになりました。
1gにこだわっていた計量も発酵時間もオーブンの温度も
最近は目と鼻と感触で「こんなもんかな。」と。

当然私の性格からすると、別のことはメモっても細かい配合や時間などはメモりません。筋トレ、脳トレみたいに感トレ。もしくは勘トレ。
合理性に欠けるのでおおいに寄り道、迷い道、戻り道したあげく、ヘンなところに終着するタイプです。

へちゃむくれも度々ですが、自然の造形美や個性とおもえばなんのその。
パン酵母をほめておだてていればなんとかなるものだと知りました。
カンペキ〜、というのも捕まえた途端、胃袋へと幻。
ということは凹みっ、というのもフレンチトースト、ラスク、最悪はパン粉になって証拠隠滅できるものです。

気分転換の趣味のはずが、いつしか日常に溶け込んでしまいました。
それでもまぁまぁ負荷と思って楽しんでます。





 
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# by r_dew_1 | 2008-07-13 11:05 | A4  

安全第一。

レーズン水のなかでひしめきあっている(はずの)酵母たちを
小麦粉造りのマンションへ転居させて生活の安定を図ります。
液種から元種へ。

小麦粉造りのマンションといっても、鉄筋やらコンクリートやらの
素材キットのみの提供なのでセルフで建設してもらいます。三食付き。

ここで問題なのは酵母の数や体力が見えないということです。
子供すぎても年寄りすぎてもいい家は建ちません。
数が少ないとなかなか建ちませんし、数が多すぎるとどんどん建ってしまい
耐震偽装や失業も危ぶまれます。

魔女は現場監督になりました。





 
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# by r_dew_1 | 2008-07-11 12:23 | A4  

おいしい嘘。

パンはつくづく嘘つきだと思います。

粉と水を捏ね合わせた真実の団子は
酵母労働者の純真無垢な生真面目さを利用して真実の2、3倍の嘘をつきます。
酵母は随所で叩かれてもガス抜き搾取されても律儀にうんこらしょ、と
真実のかさあげを確かなものにとがんばります。
そしてもういいよ、ありがとね。って命はオーブンで焼かれ、
膨らませた証だけを提供します。
オーブンは自身の切ない役回りに怒るのですが、
怒りのパワーはまた二割増くらいの嘘を膨らませることになります。

真実の団子の重量は変わりがありませんが、嵩は大きくなっています。
おいしい嘘をつかせようと躍起になっているのは私です。





 
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# by r_dew_1 | 2008-07-10 16:16 | A4  

セレブ味と庶民味。

セレブ味はすこしいいエサを与えています。
庶民味は淡々と標準のエサを与えています。
共通するのは植物性のみということです。

セレブ味はマイルドな甘みとコクがあります。
庶民味はさっぱりとしてシンプルな懐かしさがあります。
共通するのは塩分控えめです。

セレブ味はグラマラスで重みがあります。
庶民味は軽くてふわっとしています。
共通するのは毎日相手をしてあげることです。

セレブ味も庶民味もなかなかのエコロジスト。
どちらも光熱費ゼロの調理器です。

これ、ぬか床に棲む乳酸菌の話。





 
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# by r_dew_1 | 2008-07-09 11:28 | A4  

白魔女or黒魔女、ピンク魔女。

密閉されたレーズン水はプクプクプクプクシュワプププクプ、というように
かなり饒舌になっています。
目で聞いているだけでかなりうるさいです。
早く撹拌しろー、ってことでしょう。

世知辛い社会の空気に触れることになるのですから
せめてもの親心で撹拌のマドラーを滅菌します。
フタを開けた途端、立ち上る濃い香りの誘惑で顔面がピンクになりそうでした。
もちろん香りのなかに媚薬が閉じ込められているに違いありません。
だから一応深呼吸しました。

a)このまますみやかにフタをきっちり閉めて方針を熟成に変える。
b)撹拌して充分な空気を取り込みフタは乗せる程度でよこしまな考えは捨てる。

パン、パン、パンを作るんだぞ、オサケワサカヤ。って初心を確かめます。
思いがけず現われそうになったピンク魔女です。





 
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# by r_dew_1 | 2008-07-08 13:59 | A4  

白魔女or黒魔女。

菌的にシメジメとしてよい気候になりました。
今だ!とばかりに自家製酵母を培養中です。

レーズン(葡萄)のまわりについている菌を水に漬けて増やします。
レーズン本体の甘いところは栄養になるらしいです。
ワインと同じ酵母なのでワインに合うパンになるといいです。

ただいま3日め。
昨日まで変化のなかったレーズン水にブクプクと泡が発生しています。
発酵と腐敗の心配で揺れるココロはついつい瓶をチャプチャプ揺らします。

芳醇と異臭を嗅ぎ分けながら、
発生する炭酸ガスを見ていると「私って、魔女。」と思います。





 
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# by r_dew_1 | 2008-07-07 14:00 | A4  

身の回りの時事。

小麦粉が値上がりして小麦粉指数が上昇傾向にある我が家としては
ボディーブロー的に財布が痛いです。
街かどのパン屋さんはさぞかし大変なことでしょう。

うどん屋さんも大変です。
お好み焼き屋さんも、たこ焼き屋さんも大変です。
天ぷら屋さんも、ケーキ屋さんも大変です。
餃子は具より皮が高価になるかもしれません。
「チーズケーキファクトリー」がチーズなどの原材料高で自己破産 したなんて...
そういえばチーズは高くなりました。去年からバターも品薄になってるらしいし。


小麦粉使えなくなったら。
それならお米を粉にして使えば...と、一瞬安易に考えそうですが、
お米にはないのです、グルテンが。
神様は小麦にグルテンの役目を授けました。
人間は知恵を持ってあらゆる食品にグルテンをしのばせ、
世界中に広告活動をしてグルテンは人気者になりました。

小麦の生産国が「おまえに食わせる小麦はねぇ。」といってしまったら、日本はどうなっちゃうんでしょう。
すでにあちこちで買い負けつつあるニッポンです。
それはあの日、ヒーロースナックや野球チップスをてらいなくドブに捨てていた男の子のたちが懺悔しても、
もう遅いのかもしれません。

小麦だけではありません。大豆もトウモロコシも穀物原料はみんな大変です。
どこかの商社が外国の農場を買収したとか、商社が農家をやる時代なんだ。
それはそれで斬新だと思います。
国民だってきっとぎりぎりまで我慢したり工夫したりすると思う。
それにくらべて政治家はやっぱりダメだなぁ。
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# by r_dew_1 | 2008-01-09 00:43 | A4  

クンクンクン。

どう考えても確かにこれは松茸のにおいだ。

どうかするとふっと香る松茸のにおいに
どこかにキノコが生えてきたんじゃないかと不安になる。
私はにおいに敏感な方でお湯を沸かすときなどはやかんの音より
お湯のにおいで火を止めてしまうほどだ。

クンクンクンクン、
においの在処をさぐっていく。
クンクンクンクン、
どうやら私の手にそれはあるらしかった。
クンクンクンクン、
指先だ。

みると、人差し指の先に小さなキノコが生えていた。
と、いうのは妄想で、ベトっとした粘着液のようなものが微かに付いていた。
けっこう強力なそれは洗っても擦ってもなかなかとれない。
でも確かに松茸のにおいをほのかに感じる。
よく嗅いでみると滋味を含んだ爽やかな中に松茸がニョキッと生えてるみたいな香り。

何?何?何?!
徹底的に自分の行動を振り返る。
松茸をお雑煮に入れた覚えもない。
それ以前に買った覚えもない。
送ってくれる丹波の友だちもまだいない。
松茸の味、お吸い物パスタも作ってない。
数品のおせち料理とお雑煮と乾杯の質素で普通の三が日。
今朝、水を替えた生花は純日本風。
あ、
あっ、
あー!

松だぁ!!
そう、新鮮な松の枝はいくつかの松脂のしずくをつけていたのです。
松脂ってちょっと松茸のにおいがするんだぁ。と知り、
もう一度クンクンと香り分析する私でした。
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# by r_dew_1 | 2008-01-02 15:40 | A4  

あけましておめでとうございます。

朝起きていつものようにコーヒーを飲もうと思ったけれど、
「ちょっと待って、今年はじめての朝に口にするものがコーヒーでいいのか?」
という声が聞こえた。
習慣は変えられない。そういわれるとひどくコーヒーが飲みたくなったけれど、
それもそうかと思った。
いきなりお雑煮は躊躇われる。
手製のパンは?すこし飽きてる。
日本人らしく日本茶は?湿気ってると思う。
あー、もうどうでもいいよ。
それで蜜柑にした。

何で蜜柑にしたかっていうと、
昨夜年明けすぐに観た月が蜜柑の小房のような受け月だったからだ。
晴天の夜に映える鮮やかなオレンジ色がきれいだった。
今年はそんな受け月で大切なものをいっぱい受け止めたい。
そんな気持ちで蜜柑を食べてみた朝でした。
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# by r_dew_1 | 2008-01-01 13:50 | A4  

間引き菜のチカラ。

秋口に地産物の置いてある地元のスーパーでシュンギクを買った。
シュンギクといえば鍋物。生産者はその時期を目指して作るからそこに陳列されていたのは白い根っこをつけた間引き菜だった。茎は細いけどきちんとシュンギク。しかも瑞々しい。ビニール袋にパンパンに押し込められて150円くらい。サラダにすると柔らかくて香りにまだクセがないから最高に美味しいんだよ、迷わず連れて帰る。

帰ってすぐ水に放つ。あっという間に水を吸い込んでイキイキと1.5倍くらいのカサになる。洗うのは細くて大変だけど頑張る。丁寧に下処理して冷蔵庫に立たせておけば一週間くらいは無駄死にしない。間引き菜だって意味を全うさせてあげなくちゃ、間引くのは人間の事情なんだから。
弱り具合で分別、根を切って一回ぶんづつくらいに小分けする。ずいぶん成長してる根っこもあるし、小さなわき芽を備えた茎(シュンギクはわき芽を収穫)もあるからすこしせつなくなる。

で、私は選んだ成長具合トップ8の根を切らずにプランターに定植してみることにした。また面倒くさいこと始めちゃったなぁと思いつつ、希望にウットリ。
そして2ヶ月が過ぎた今、すくすく育って湯豆腐に参加する日も近い。
2本は早々に枯れてしまったけれど、生き延びた6本たちはベランダの一等地を提供されて太陽サンサン、わき芽をグングン伸ばしている。

目下の問題は情が湧いてしまっている私。
湯豆腐Xデーを決められない。早くしないと花が咲いちゃう。
間引き菜のチカラはそこにあったの?
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# by r_dew_1 | 2007-12-15 17:14 | A4  

私とオブン。

私の欠片の話をしましょう。
長く生きているとたくさんの欠片が増えて来ます。
生まれてはじめて手にしたカラフルなおしゃぶりも、おこずかいを何ヶ月も貯めて買った刺繍の付いたワンピースも欠片でしたが、時の流れと私の成長とともに道のどこかに埋めてきてしまいました。家中どこかをさがせばまだ埋め忘れたなにかが見つかるかもしれませんが、ただはく製になっただけで埋めてしまったことにかわりはありません。

そんななかでいまだ命を輝かせて私に寄り添う欠片があります。
それがオブン。オーブンです。小学校5年生のとき、父にねだってねだって買ってもらったものです。料理本でみつけたグラタンをどうしてもつくりたかったのです。

そのころウチにはオーブンがありませんでした。
パンをトーストするときはあの、ポンっと飛び出るトースターだけでした。
実は一度、それを横にしてピザトーストに挑戦しましたが、結果は無惨なもの。子供心でもポンっトースターでグラタンに焦げ目を付けることは無謀と知ったのです。まだオーブンは高価だったと思います。子供のおもちゃに、それもグラタンに焦げ目をつける好奇心のためだけに買い与えることは父も躊躇したと思います。それでも執拗に口説き落とした結果、最新式の電気オーブンを買ってくれたのです。

それがオブンという欠片と私の出会いでした。
まるでゲーム機を与えられた男の子のように、携帯電話を与えられた女の子のようにすくすくとオーブン料理のレシピを見よう見まねでやたら試す毎日が続きました。父は別の意味で買い与えたことにうんざりしているようでした。

それからン十年。一度もひねくれたり、病気になったり、音をあげたりもしないで一人暮らしをはじめても、結婚をしても、引っ越しをしても、ずーっと寄り添う現役の欠片です。
小学生だった私は身長も体重もシナプスもテキトーも増えたけれど、オブンはサイズもスペックも生真面目さもあのころのまま。天板は小さいし、アナログだし、省エネもしないし、おまかせも引き受けないし、温度調整もゆっくりだし、発酵機能なんてもってのほか。「甘えるんじゃないよ!」といわれてしまうのです。頑固一徹のばぁば先生のようです。だから、「最近は庫内の広いスチームオーブンがあるんだよ、しかも省エネ。」なんてとてもいえません。

今日も私はオブンの窓を覗きます。
焦げ目のようすをうかがいながら、向きを変えたり温度を変えたり、その胃袋に合わせて小分けにしたり。ケーキやパンが無事にプーッとふくれるたびに愛を、絆を、確かめ合うのです。




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# by r_dew_1 | 2007-12-04 13:13 | A4  

そんな夜。

ホットミルクを飲んだら牛乳がなくなった。
明日の朝、困るなぁ。面倒くさいけど買いにいこう。
悔しいから低温殺菌牛乳にしよう。
低温殺菌の牛乳はおいしい。寒くなってくると牛乳の味が濃くなるから特によくわかる。
近くのコンビニはやめて品揃えの多いスーパーまで真夜中を散歩することにした。

黒い地球の道を歩きながら、白い牛乳を買いにいく。
そして自分はスゴいと褒める。
なぜなら牛乳一本のためにもエコバックを忘れないからだ。

「袋、いりません。」
「ご協力、ありがとうございます。」

『いえいえ、お礼なんて...、私の地球でもありますから。』
と、一度いってみたい。

チャプチャプと騒ぐ牛乳をなだめながら今来た道を折り返す。
近づいていく白い灯りは電話ボックス。
大きな樹の下に匿われてひっそりと謙虚だからみんなが忘れてしまってなくならない。
行きは見えないのに帰りは見えるそんな電話ボックス。
今日は一段と明るい気がして目を止めながら近づいていく。
ガラス張りのボックスに守られていたのはロダンの考える人だった。
えっ?
小さめの考える人がそこにあった。
えっ?
NTTの芸術文化活動?

目を凝らすと、それはグレーの電話機だった。
コンタクトレンズをはずしているとそんなことにいつも出会える。
牛乳がまたチャプチャプと笑った。
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# by r_dew_1 | 2007-11-06 23:28 | A4  

ブラウン夫妻。

ブラウンさんの家にES細胞が生まれた。

「かわいいねー。」
「うん、まだ物質ってかんじがかわいいよねー。」
「将来が楽しみ。」
「何になるんだろうね。」
「皮膚とか?」
「それはちょっと平凡だなぁ。」
「場所によるね、乳首の先なんてどう?」
「僕は乳首の先だけにはなって欲しくない!」
「ピンクでも?」
「ピンクでも、だ!」
「じゃぁ、腸の内粘膜とかは?出会いの多い人生じゃない?」
「まぁ、飽きない人生だよね。」
「教育ママに徹して脳なんかにしちゃおうかな。」
「脳内メーカーをみると脳もいろいろだぞ。」
「そうだ、爪にしてかわいらしい服たくさん着せるの。」
「命が短い。」
「筋肉なんかもいいよね。」
「現役が短い。」
「臓器関係?」
「お役所日の丸的。」
「で、名前は何にする?」

ブラウンさんの家にES細胞が生まれた。
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# by r_dew_1 | 2007-10-13 02:04 | A4  

琥珀。

真夏日が続いてもう104日めになる。
太陽の形容詞はギラギラ。サンサンなんてとっくに古語になっている。

100%の在宅勤務で経済だけが動いている。
犯罪でさえ血なまぐささをかんじない。

いいかげんこんな閉塞感から抜け出したい。
外へ出たいなぁ。
少しだけ遮光ブラインド越しに止まった景色をながめる。

珍しい人影をみてデジャブなのかと目をこすると、確かに人が歩いていた。
おばあさんだった。
よろよろと樹の下に腰をおろす。
枯れかかった樹はそう大きな木陰をもう持ってはいない。

セミすら鳴かない戒厳令の真昼に彼女はゆっくり目を閉じた。
すると寄りかかった樹肌からドロリとした樹脂が流れ出し、彼女をあっという間に飲み込んでしまった。

灼熱の世界に人類が適応する頃、
子孫の胸元にはヒト入りのペンダントが光っているのかもしれない。
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# by r_dew_1 | 2007-10-13 02:03 | A4  

だるまさんがころんだ。

「ダ・ル・マ・サ・ン・ガ・コ・ロ・ン・ダ。」
振り返るけど彼が動く瞬間を目撃することができない。

「ダ・ル・マ・サ...。」
たまにズルをしてみる。

「ダ・ル・マサンガコ・ロン・ダ・ルマ・サンガコロン。」
フェイントしてみる。

「.......。」
しばらくじっとみつめてみる。


彼は1㎜のスキも目撃されることなく、
決まった時間になると2倍の大きさに膨れ上がっていて私をせせら笑う。
「今日も僕の勝ちだね。」

私はいい気になっている彼を大理石の硬い板の上に引きずり出してポンポンと叩く。
大きく膨らむ態度のわりにはふにゃふにゃなヤツだ。

今日はいくつに分割してやろうか。
今日も殺生、4分割。
それにしてもカードってよく切れる。
「所詮私にはかなわないのだよ。」

痛々しい傷口を折り込んであげてしばし、休戦。
彼は丸まって眠る。

ごめんね。
おわびにイケメンにしてあげる。
整形だよ。いや成形。
そしてベーコンの彼女と結婚するといいよ。
バケットにもなるといいよ。

すっかり自信を取り戻した彼はまた少し膨らむ。
今度は1.5倍の慎ましさ。大人になったんだね。
オーブンに入ったら彼女と仲良くね。

私?
もう君には興味ないの。○○の頃の君が好きだったから。
また、『だるまさんがころんだ』しようね。



     *


最近こんなワールドのわたくしです。
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# by r_dew_1 | 2007-10-07 23:46 | A4  

明日晴れるかな。

最近は意に反して上手くいかないことが多くて、
普段は達者なはずの口も思いのままに操れず、
真反対なことが伝わっていたりするのです。
あー、そういえば大殺界だったりするんだ、と不遇を嘆きます。

そんなとき、オトウトから電話がきました。
オトウトはしばらくアメリカへ行っていたので、帰国の報告でした。
電話もメールもスカイプだって存在する地球ですが、
大人だし、ケンカする相手は他にもいるし、特別な家族内事件もないし、
アメリカくんだりまでわざわざ連絡なんて取り合いません。

でも、ネイサンはさすがです。
勉強中のオトウトに「で、すべては無事終わったの?」なんて
気遣いのことばを捧げました。
「終わってないけどあとはこっちでね、で、そっちはどう元気?」

やっぱり、ネイサンはさすがじゃありませんでした。
わーん。
ネイサンはなんだか泣いてしまいました。

「もうこっちにいるからさ、相談事あったら聞くよ。キョーダイでしょ。」
「ゔん、ありがと。」

電話を切ったネイサンはそんなオトウトと
ふたりで駄菓子屋にいったとき、
坂道を駆け上がって置いてきぼりにしてしまったいじわるを
心から後悔したのです。

そして再び電話をしました。
「いま泣いたこと、誰にも言わないでね。」

ネイサンは泣きもするけど、脅しもするのです。
やさしいタイミングありがとう。

あなたが昔、よく貸してくれた桑田佳祐、
出たばかりの新曲を偶然聴いているのです。

「明日晴れるかな」
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# by r_dew_1 | 2007-05-25 02:13 | A4