読めなかった本。

買ってから何十年も経つというのに、
未だに読み終えていない本があります。

今はもう、あっちこっちから見聞きしてその結末は知っています。

少年少女シリーズのなかのひとつ。むずかしい本ではありません。
半分読めたかな?いや、もっと前だったかもしれません。

当時、小学生だった私はその物語に心を激しく揺さぶられてしまい、
母の背中をボコボコとたたきながら、
わぁ、わぁと声を上げて泣いたのを覚えています。
悲しくて、せつなくて、そして理不尽。

そう、私はその理不尽さに震えたのでした。
しばらくは、その背表紙をみるだけで涙があふれだし、
母の背中をボコボコたたくという、家庭内暴力が続きました。
ついにはそれを買い与えた父が怒りだして、
そういうつもりでかってきたのではないと強く諭されました。
それくらい危険な本だったのです。

今も実家の物置きにあるかな。
シールのついたしおりがまだそこのページはさまっているかもしれません。

今の私はもう泣かないし、
母をたたいたりしない。だから父にも怒られない(と思う)。
理不尽さなんておつりがくるほど経験したし、目の瞑り方も覚えたから。

今もタイトル、覚えているよ。
『フランダースの犬』っていうやつです。
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by r_dew_1 | 2005-05-29 10:54 | A4  

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