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ポジティブシンキング。

パンづくりの行程にはパンチという作業があります。
捏ねたパン生地が大きくふっくらと発酵したのに、
ぺちゃんこに潰してしまう作業です。

せっせせっせと酵母たちが炭酸ガスを吐き出し、重い生地を押し上げて空間づくりをしてせっかくここまで大きくしたのに...。

先人たちが試行錯誤を重ねて確立してきた行程ですから
それが良いパンのできあがりに最善なのでしょう。
いろいろ深そうな理論はありますが、
私流には、酵母たちにとって初発酵なので、練習・シュミレーション期間と解釈しています。そう考えるとおおらかな発酵です。

実際、そうされてもムクムクと立ち上がり、再び発酵します。
今度は生地とのなじみも強度もしなやかさもより賢くなっていて、
慎重ささえうかがえます。
私は私でその健気さに答えるべく、時間や温度をコントロールして
労働環境を整えます。

藁の家より、木の家。木の家よりレンガの家。
不幸にめげずに立ち向かいながら、習得していくのですね。




 
by r_dew_1 | 2008-07-15 12:36 | A4