カテゴリ:A4( 97 )

 

身の回りの時事。

小麦粉が値上がりして小麦粉指数が上昇傾向にある我が家としては
ボディーブロー的に財布が痛いです。
街かどのパン屋さんはさぞかし大変なことでしょう。

うどん屋さんも大変です。
お好み焼き屋さんも、たこ焼き屋さんも大変です。
天ぷら屋さんも、ケーキ屋さんも大変です。
餃子は具より皮が高価になるかもしれません。
「チーズケーキファクトリー」がチーズなどの原材料高で自己破産 したなんて...
そういえばチーズは高くなりました。去年からバターも品薄になってるらしいし。


小麦粉使えなくなったら。
それならお米を粉にして使えば...と、一瞬安易に考えそうですが、
お米にはないのです、グルテンが。
神様は小麦にグルテンの役目を授けました。
人間は知恵を持ってあらゆる食品にグルテンをしのばせ、
世界中に広告活動をしてグルテンは人気者になりました。

小麦の生産国が「おまえに食わせる小麦はねぇ。」といってしまったら、日本はどうなっちゃうんでしょう。
すでにあちこちで買い負けつつあるニッポンです。
それはあの日、ヒーロースナックや野球チップスをてらいなくドブに捨てていた男の子のたちが懺悔しても、
もう遅いのかもしれません。

小麦だけではありません。大豆もトウモロコシも穀物原料はみんな大変です。
どこかの商社が外国の農場を買収したとか、商社が農家をやる時代なんだ。
それはそれで斬新だと思います。
国民だってきっとぎりぎりまで我慢したり工夫したりすると思う。
それにくらべて政治家はやっぱりダメだなぁ。
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by r_dew_1 | 2008-01-09 00:43 | A4  

クンクンクン。

どう考えても確かにこれは松茸のにおいだ。

どうかするとふっと香る松茸のにおいに
どこかにキノコが生えてきたんじゃないかと不安になる。
私はにおいに敏感な方でお湯を沸かすときなどはやかんの音より
お湯のにおいで火を止めてしまうほどだ。

クンクンクンクン、
においの在処をさぐっていく。
クンクンクンクン、
どうやら私の手にそれはあるらしかった。
クンクンクンクン、
指先だ。

みると、人差し指の先に小さなキノコが生えていた。
と、いうのは妄想で、ベトっとした粘着液のようなものが微かに付いていた。
けっこう強力なそれは洗っても擦ってもなかなかとれない。
でも確かに松茸のにおいをほのかに感じる。
よく嗅いでみると滋味を含んだ爽やかな中に松茸がニョキッと生えてるみたいな香り。

何?何?何?!
徹底的に自分の行動を振り返る。
松茸をお雑煮に入れた覚えもない。
それ以前に買った覚えもない。
送ってくれる丹波の友だちもまだいない。
松茸の味、お吸い物パスタも作ってない。
数品のおせち料理とお雑煮と乾杯の質素で普通の三が日。
今朝、水を替えた生花は純日本風。
あ、
あっ、
あー!

松だぁ!!
そう、新鮮な松の枝はいくつかの松脂のしずくをつけていたのです。
松脂ってちょっと松茸のにおいがするんだぁ。と知り、
もう一度クンクンと香り分析する私でした。
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by r_dew_1 | 2008-01-02 15:40 | A4  

あけましておめでとうございます。

朝起きていつものようにコーヒーを飲もうと思ったけれど、
「ちょっと待って、今年はじめての朝に口にするものがコーヒーでいいのか?」
という声が聞こえた。
習慣は変えられない。そういわれるとひどくコーヒーが飲みたくなったけれど、
それもそうかと思った。
いきなりお雑煮は躊躇われる。
手製のパンは?すこし飽きてる。
日本人らしく日本茶は?湿気ってると思う。
あー、もうどうでもいいよ。
それで蜜柑にした。

何で蜜柑にしたかっていうと、
昨夜年明けすぐに観た月が蜜柑の小房のような受け月だったからだ。
晴天の夜に映える鮮やかなオレンジ色がきれいだった。
今年はそんな受け月で大切なものをいっぱい受け止めたい。
そんな気持ちで蜜柑を食べてみた朝でした。
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by r_dew_1 | 2008-01-01 13:50 | A4  

間引き菜のチカラ。

秋口に地産物の置いてある地元のスーパーでシュンギクを買った。
シュンギクといえば鍋物。生産者はその時期を目指して作るからそこに陳列されていたのは白い根っこをつけた間引き菜だった。茎は細いけどきちんとシュンギク。しかも瑞々しい。ビニール袋にパンパンに押し込められて150円くらい。サラダにすると柔らかくて香りにまだクセがないから最高に美味しいんだよ、迷わず連れて帰る。

帰ってすぐ水に放つ。あっという間に水を吸い込んでイキイキと1.5倍くらいのカサになる。洗うのは細くて大変だけど頑張る。丁寧に下処理して冷蔵庫に立たせておけば一週間くらいは無駄死にしない。間引き菜だって意味を全うさせてあげなくちゃ、間引くのは人間の事情なんだから。
弱り具合で分別、根を切って一回ぶんづつくらいに小分けする。ずいぶん成長してる根っこもあるし、小さなわき芽を備えた茎(シュンギクはわき芽を収穫)もあるからすこしせつなくなる。

で、私は選んだ成長具合トップ8の根を切らずにプランターに定植してみることにした。また面倒くさいこと始めちゃったなぁと思いつつ、希望にウットリ。
そして2ヶ月が過ぎた今、すくすく育って湯豆腐に参加する日も近い。
2本は早々に枯れてしまったけれど、生き延びた6本たちはベランダの一等地を提供されて太陽サンサン、わき芽をグングン伸ばしている。

目下の問題は情が湧いてしまっている私。
湯豆腐Xデーを決められない。早くしないと花が咲いちゃう。
間引き菜のチカラはそこにあったの?
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by r_dew_1 | 2007-12-15 17:14 | A4  

私とオブン。

私の欠片の話をしましょう。
長く生きているとたくさんの欠片が増えて来ます。
生まれてはじめて手にしたカラフルなおしゃぶりも、おこずかいを何ヶ月も貯めて買った刺繍の付いたワンピースも欠片でしたが、時の流れと私の成長とともに道のどこかに埋めてきてしまいました。家中どこかをさがせばまだ埋め忘れたなにかが見つかるかもしれませんが、ただはく製になっただけで埋めてしまったことにかわりはありません。

そんななかでいまだ命を輝かせて私に寄り添う欠片があります。
それがオブン。オーブンです。小学校5年生のとき、父にねだってねだって買ってもらったものです。料理本でみつけたグラタンをどうしてもつくりたかったのです。

そのころウチにはオーブンがありませんでした。
パンをトーストするときはあの、ポンっと飛び出るトースターだけでした。
実は一度、それを横にしてピザトーストに挑戦しましたが、結果は無惨なもの。子供心でもポンっトースターでグラタンに焦げ目を付けることは無謀と知ったのです。まだオーブンは高価だったと思います。子供のおもちゃに、それもグラタンに焦げ目をつける好奇心のためだけに買い与えることは父も躊躇したと思います。それでも執拗に口説き落とした結果、最新式の電気オーブンを買ってくれたのです。

それがオブンという欠片と私の出会いでした。
まるでゲーム機を与えられた男の子のように、携帯電話を与えられた女の子のようにすくすくとオーブン料理のレシピを見よう見まねでやたら試す毎日が続きました。父は別の意味で買い与えたことにうんざりしているようでした。

それからン十年。一度もひねくれたり、病気になったり、音をあげたりもしないで一人暮らしをはじめても、結婚をしても、引っ越しをしても、ずーっと寄り添う現役の欠片です。
小学生だった私は身長も体重もシナプスもテキトーも増えたけれど、オブンはサイズもスペックも生真面目さもあのころのまま。天板は小さいし、アナログだし、省エネもしないし、おまかせも引き受けないし、温度調整もゆっくりだし、発酵機能なんてもってのほか。「甘えるんじゃないよ!」といわれてしまうのです。頑固一徹のばぁば先生のようです。だから、「最近は庫内の広いスチームオーブンがあるんだよ、しかも省エネ。」なんてとてもいえません。

今日も私はオブンの窓を覗きます。
焦げ目のようすをうかがいながら、向きを変えたり温度を変えたり、その胃袋に合わせて小分けにしたり。ケーキやパンが無事にプーッとふくれるたびに愛を、絆を、確かめ合うのです。




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by r_dew_1 | 2007-12-04 13:13 | A4  

そんな夜。

ホットミルクを飲んだら牛乳がなくなった。
明日の朝、困るなぁ。面倒くさいけど買いにいこう。
悔しいから低温殺菌牛乳にしよう。
低温殺菌の牛乳はおいしい。寒くなってくると牛乳の味が濃くなるから特によくわかる。
近くのコンビニはやめて品揃えの多いスーパーまで真夜中を散歩することにした。

黒い地球の道を歩きながら、白い牛乳を買いにいく。
そして自分はスゴいと褒める。
なぜなら牛乳一本のためにもエコバックを忘れないからだ。

「袋、いりません。」
「ご協力、ありがとうございます。」

『いえいえ、お礼なんて...、私の地球でもありますから。』
と、一度いってみたい。

チャプチャプと騒ぐ牛乳をなだめながら今来た道を折り返す。
近づいていく白い灯りは電話ボックス。
大きな樹の下に匿われてひっそりと謙虚だからみんなが忘れてしまってなくならない。
行きは見えないのに帰りは見えるそんな電話ボックス。
今日は一段と明るい気がして目を止めながら近づいていく。
ガラス張りのボックスに守られていたのはロダンの考える人だった。
えっ?
小さめの考える人がそこにあった。
えっ?
NTTの芸術文化活動?

目を凝らすと、それはグレーの電話機だった。
コンタクトレンズをはずしているとそんなことにいつも出会える。
牛乳がまたチャプチャプと笑った。
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by r_dew_1 | 2007-11-06 23:28 | A4  

ブラウン夫妻。

ブラウンさんの家にES細胞が生まれた。

「かわいいねー。」
「うん、まだ物質ってかんじがかわいいよねー。」
「将来が楽しみ。」
「何になるんだろうね。」
「皮膚とか?」
「それはちょっと平凡だなぁ。」
「場所によるね、乳首の先なんてどう?」
「僕は乳首の先だけにはなって欲しくない!」
「ピンクでも?」
「ピンクでも、だ!」
「じゃぁ、腸の内粘膜とかは?出会いの多い人生じゃない?」
「まぁ、飽きない人生だよね。」
「教育ママに徹して脳なんかにしちゃおうかな。」
「脳内メーカーをみると脳もいろいろだぞ。」
「そうだ、爪にしてかわいらしい服たくさん着せるの。」
「命が短い。」
「筋肉なんかもいいよね。」
「現役が短い。」
「臓器関係?」
「お役所日の丸的。」
「で、名前は何にする?」

ブラウンさんの家にES細胞が生まれた。
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by r_dew_1 | 2007-10-13 02:04 | A4  

琥珀。

真夏日が続いてもう104日めになる。
太陽の形容詞はギラギラ。サンサンなんてとっくに古語になっている。

100%の在宅勤務で経済だけが動いている。
犯罪でさえ血なまぐささをかんじない。

いいかげんこんな閉塞感から抜け出したい。
外へ出たいなぁ。
少しだけ遮光ブラインド越しに止まった景色をながめる。

珍しい人影をみてデジャブなのかと目をこすると、確かに人が歩いていた。
おばあさんだった。
よろよろと樹の下に腰をおろす。
枯れかかった樹はそう大きな木陰をもう持ってはいない。

セミすら鳴かない戒厳令の真昼に彼女はゆっくり目を閉じた。
すると寄りかかった樹肌からドロリとした樹脂が流れ出し、彼女をあっという間に飲み込んでしまった。

灼熱の世界に人類が適応する頃、
子孫の胸元にはヒト入りのペンダントが光っているのかもしれない。
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by r_dew_1 | 2007-10-13 02:03 | A4  

だるまさんがころんだ。

「ダ・ル・マ・サ・ン・ガ・コ・ロ・ン・ダ。」
振り返るけど彼が動く瞬間を目撃することができない。

「ダ・ル・マ・サ...。」
たまにズルをしてみる。

「ダ・ル・マサンガコ・ロン・ダ・ルマ・サンガコロン。」
フェイントしてみる。

「.......。」
しばらくじっとみつめてみる。


彼は1㎜のスキも目撃されることなく、
決まった時間になると2倍の大きさに膨れ上がっていて私をせせら笑う。
「今日も僕の勝ちだね。」

私はいい気になっている彼を大理石の硬い板の上に引きずり出してポンポンと叩く。
大きく膨らむ態度のわりにはふにゃふにゃなヤツだ。

今日はいくつに分割してやろうか。
今日も殺生、4分割。
それにしてもカードってよく切れる。
「所詮私にはかなわないのだよ。」

痛々しい傷口を折り込んであげてしばし、休戦。
彼は丸まって眠る。

ごめんね。
おわびにイケメンにしてあげる。
整形だよ。いや成形。
そしてベーコンの彼女と結婚するといいよ。
バケットにもなるといいよ。

すっかり自信を取り戻した彼はまた少し膨らむ。
今度は1.5倍の慎ましさ。大人になったんだね。
オーブンに入ったら彼女と仲良くね。

私?
もう君には興味ないの。○○の頃の君が好きだったから。
また、『だるまさんがころんだ』しようね。



     *


最近こんなワールドのわたくしです。
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by r_dew_1 | 2007-10-07 23:46 | A4  

明日晴れるかな。

最近は意に反して上手くいかないことが多くて、
普段は達者なはずの口も思いのままに操れず、
真反対なことが伝わっていたりするのです。
あー、そういえば大殺界だったりするんだ、と不遇を嘆きます。

そんなとき、オトウトから電話がきました。
オトウトはしばらくアメリカへ行っていたので、帰国の報告でした。
電話もメールもスカイプだって存在する地球ですが、
大人だし、ケンカする相手は他にもいるし、特別な家族内事件もないし、
アメリカくんだりまでわざわざ連絡なんて取り合いません。

でも、ネイサンはさすがです。
勉強中のオトウトに「で、すべては無事終わったの?」なんて
気遣いのことばを捧げました。
「終わってないけどあとはこっちでね、で、そっちはどう元気?」

やっぱり、ネイサンはさすがじゃありませんでした。
わーん。
ネイサンはなんだか泣いてしまいました。

「もうこっちにいるからさ、相談事あったら聞くよ。キョーダイでしょ。」
「ゔん、ありがと。」

電話を切ったネイサンはそんなオトウトと
ふたりで駄菓子屋にいったとき、
坂道を駆け上がって置いてきぼりにしてしまったいじわるを
心から後悔したのです。

そして再び電話をしました。
「いま泣いたこと、誰にも言わないでね。」

ネイサンは泣きもするけど、脅しもするのです。
やさしいタイミングありがとう。

あなたが昔、よく貸してくれた桑田佳祐、
出たばかりの新曲を偶然聴いているのです。

「明日晴れるかな」
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by r_dew_1 | 2007-05-25 02:13 | A4