人気ブログランキング | 話題のタグを見る

希望の仕込み。

サンタクロースは衣装をクリーニングに出したかもしれない。
もしかしたらヒゲも剃ってさっぱりしちゃったかもしれない。トナカイはご褒美のエサを食べているかもしれない。トナカイって何を食べるんだろうか?
そんなこと思いながらツリーをしまいました。
クリスマスに向けてライ麦酵母を育てたのですが、パン酵母は元気に育ったものの乳酸菌はあまり育ちませんでした。サンタクロースに強い乳酸菌を頼めばよかった。

さて年末はドイツから日本へ戻って味噌の仕込み。
数日後に届く米麹を待っています。生の麹。これまで乾燥の麹を使っていたのでどんなものかと楽しみにしています。パンでいえばドライイーストを天然酵母にするようなものかな?
こちらもまた気長な自然児でいっぱしになるのは夏も過ぎるころ。こんな時代だもの、ゆっくりじっくりもまた術。逢瀬は月イチ。香りや色が変わっているのを見ると嬉しくなります。カビっぽいものを見つけると猛然と戦います。
大豆のランクアップもしてさらなる手前味噌の向上を目指します。そして天下一品の豚汁を作りたいです。

それではみなさま良いお年をお迎えください。
いっそうの発酵と熟成が訪れますように。
# by r_dew_1 | 2008-12-26 11:27 | A4

自然児。

「そうだった、発酵中だった。」
いそいそとボウルをのぞく。
「あれっ、まだじゃん。もうずいぶん経ってるよ。」
『だって寒いもん。』
「そうだよね〜、もう12月。じゃあもうすこし頑張ってね。」
『えー、冷たい。』
「冬は冬。この寒さのなかで君は君なりのやり方で自分を見つけるのだよ。」
『ちぇっ。』

最近の発酵スタイルは厳しさです。


「しまった、もうストックパンがないんだ。」
ボウルをのぞく。
『まだに決まってるじゃん。』
「あっ、生意気。」
『だって寒いもん。』
「いいよ別に。かわりにシフォンケーキ焼いちゃうから。一時間もしたらふっかふっかのができちゃうんだから。」
『こっちだっていいよ別に。あーぁそうやってぶくぶく太るんだよね、人間って。』
「くーっ、生意気二乗。」

最近の発酵パン種は強かな反抗期です。


「もういいみたいだね。」
『うん、OK。』
「お昼に焼くはずが夕方になるね。」
『それもいいじゃん、まぁ期待して。』
「おっ、自信だねぇ。」
『あのさぁ〜。』
「うん?」
『シフォンケーキ、美味しかった?』
「ば〜か、焼かなかったよ。」

最近のパン種は生意気可愛いです。
# by r_dew_1 | 2008-12-12 12:39 | A4

湯たんぽ登場。

酵母とパンの発酵のための湯たんぽです。
さすがに20℃以下になるとのろま酵母となってしまいます。

一次発酵は一晩かけてゆっくりでいいのだけれど、二次発酵はすこし温度が欲しいくらい寒くなりました。湯たんぽはパンにはいいね、フタを開けておけば湿度も補えるし、あたたかさがやわらかいし。だけど冷めちゃうところが難点。パンと向き合ってるんだか、温度計と向き合ってるんだか解らなくなってしまいます。

自然頼りのパンづくりは夏と冬では違ってきます。
夏は酵母のやんちゃな発酵に追っかけられて、走りはじめたら手綱が忙しい。
冬は夏のように温度の力を借りてたくさん走らないから、走らせ方を考えます。

食べる分だけのパンづくりは距離を走らなくてもいいわけだし、のろま酵母は思慮深くて味のあるいいやつです。
パワーのガスオーブンからじっくりの電気オーブンにしてみようかなぁ。とか、
安定していて使いやすい市販の天然酵母はしばらくはお休みして、野生酵母育てに重点おこうかなぁ。とか、
だけど育てたいライ麦酵母は手間のわりに微妙点から抜け出せないんだよなぁ。とか、
結局は、甘くてやわらかふわふわのパンがいいっていわれちゃうんだよなぁ。とか、
それでも酵母と乳酸菌が仲良く歌ってるパン種をつくりたいんだよねー。とか、
ライ麦の地味さは確かにエンタメ性に欠けるなぁ。とか、
なんだかトキメキがない、倦怠期っぽい。とか。

とかとかで、頭と腰が凍結。
まずは自分の頭と腰を湯たんぽであたためたほうがいいようです。
# by r_dew_1 | 2008-11-13 11:40 | A4

パン語脳。

ほとんどはリーンなパンしか作らないのですが、たまにはクルミやドライフルーツを練り込んだパンも作ります。

リーンなパンは私訳では白いご飯と訳します。
具や他の味を入れたパンは炊き込みご飯と訳します。
たぶん、間違っているので胸を張って言わない方がいいです。


あれ、また作ってよ。
クルミとか入ったヤツ。
ノア・レザン?
そのナントカ。

なーんかもひとつ違うかんじ。
ノア・レザン・フィグだったんじゃないの?
そのナントカフグかも。

うーん、パン生地が違うかんじ。
セーグルだったんじゃない?セーグル・オ・ノア・レザン・フィグ。
そのグーグル・ホ・アンディ・フグかなぁ。

ちょっと違う。
じゃぁ、セーグルなしのカンパーニュ・オ・ノア・レザン・フィグ。それともルヴァンが違ったかな。
そのそれヴァンかも。


炊き込みご飯はややこしい。
雑穀米で、鶏、しめじ、にんじん、ごぼう、たけのこ入りを昆布だしで、油揚げ忘れずにね、最後に針しょうがをまぶすとさっぱりだよ。くらい難しい。
# by r_dew_1 | 2008-10-26 12:52 | A4

日本スタイル。

自分で焼いたフランスパンでどうしてもやりたかったのがチーズフォンデュです。
涼しくなったら、と決めていました。

集合時間逆算で前日から生地を捏ね、
遅れると連絡あれば冷蔵庫で発酵を遅らせ、
飲むワインとフォンデュに使うワインに悩み、
辛口がいいのか甘口がいいのかわかんなくなり、
数種のチーズをそろえてみたもののその配合に戸惑い、
エメンタールをエタンメールと思い込み、
深焼きがいいのか浅焼きがいいのかオーブンの前で思案し、
焼き上がったら焼き上がったで相変わらずの不細工クープに愕然とし、
切っちゃえばわかんないしぃ、と隠滅し、
そんなことしていたら、ピンポ〜ン!の訪問音にびっくりしました。

とろーり、チーズにくぐらせて。
「おいしー!」
どうよ、私のフランスパン!
「ジャガイモ、合うねー。」
それかよ。

あとはもう日本の鍋物と変わりないスッチャカぶり。
熱っ。
「フーフーは常識でしょ。」
焦げるぅ、火、弱くして。
「これ以上無理。」
煮詰まるぅ、ワイン入れて。
「あっ、そっち飲むほう。」
薄っ、チーズ足そう。
「何のチーズ足す?トロリ系?コク系?」
「とりあえず早くー。」
焦げた。
「意外におこげのところがおいしい。」
のり巻き入れるなー。
「意外に合う。」
ほら、いい具合になったよ。
「おなかいっぱい。」
ふ〜。
「チーズフォンデュって忙しいね。」
「ここはスイスじゃないしね。」

パンとチーズとワイン、脇役はカンペキだったはずですが...。
でも、外で食べるよりずっとおいしかった。
もっとチーズの性質がわかればいいのだなぁ。今年の冬は寒いといいです。




 
# by r_dew_1 | 2008-10-07 11:48 | A4